(出典:http://www.sankei.com/)
メジャーリーグでは日本のプロ野球よりも先に、ビデオ判定が行われていましたが、
なぜプロ野球でビデオ判定が導入されたのか?
審判の誤審を防ぐためというのが一般的には考えられそうですが、
その導入された経緯やチャレンジの回数や失敗した時などのシステム的なものも合わせてお伝えしていきたいと思います。
ビデオ判定が導入された経緯とは?
ビデオ判定がプロ野球で導入されたのが、2010年になります。
ちなみにメジャーリーグでは、2008年の8月に導入されたので、2年ほど遅れて日本では採用されたということになります。
なぜ、そのビデオ判定が導入されたのかですが、
2006年の6月の巨人対ロッテの交流戦で、読売ジャイアンツの李承燁選手のホームランが取り消されたことにより、巨人がビデオ判定の導入を訴えたことにより、ビデオ判定が導入するのかどうか議論されることになり、結果的に、ビデオモニターの設置の関係もあり、4年後の2010年からホームランに限りビデオ判定を導入されることになりました。
ただし、このビデオ判定は、本拠地の球場にのみ導入されることで始まりました。
さすがに、地方の球場なんかは、年に1回あるかどうかの公式戦にわざわざビデオモニターを導入するのは、予算的な面を考慮してのことでしょう。
ちなみに、そのビデオ判定のときに使われる映像ですが、統一のルールはなくて、試合中継のテレビ映像を見て判断されているようです。
そして、初めてそのビデオ判定が適用されたのが、
2010年3月27日の読売ジャイアンツ対ヤクルトスワローズ戦(東京ドーム)でした。
9回表のヤクルトの攻撃で、ガイエル選手が打った打球が、バックスクリーン付近に飛びました。
はじめは、インプレーとして、2塁打と判断されましたが、ヤクルト側のビデオ判定の提案により、「ホームラン」に訂正されました。
また、パ・リーグでの最初のビデオ判定の適用は、
2010年3月28日のロッテマーリンズ対日本ハムファイターズ戦(千葉マリーンスタジアム)でした。
7回裏に西岡剛選手が打った打球がライトのポール際の打球で、はじめは「ホームラン」と判定されました。
そして、ビデオ判定後も「ホームラン」のまま判定は同じでした。
よく考えてみると、2010年のシーズンから導入されてすぐに適用され、2日続けてのビデオ判定だったことになります。
さすがに審判も人間ですから、間違って当たり前ですし、仮に判断がきわどい時は、そのようにビデオ判定をして、正しい判断をしてくれるのなら、結果がどうであれ納得できますね。
現在のビデオ判定とは?
その後は、2014年からは、
ホームラン以外にフェンス際の飛球についても、ビデオ判定を導入することになりました。
そして、2016年からは、
コリジョンルールが導入されています。
このコリジョンルールとは、簡単に言えば、
本塁上での悪質なタックルを防ぐために導入された本塁上でのビデオ判定です。
これは、ルールとして、まだまだ見直しがあるものと思われます。
また、ビデオ判定には回数制限はありません。
ちなみにバレーボールなどでは、ビデオ判定のチャレンジが成功すれば、何度でもビデオ判定をチャレンジすることができますが、
失敗すれば、回数制限があるため制約が伴います。
その点では、プロ野球のビデオ判定は回数による制約がないため、1試合に何度でも提案できるので、よいのかもしれませんね。
ちなみに、メジャーリーグでは、すべてのプレイでビデオ判定が導入されています。
例えば、マーリンズのイチロー選手が内野ゴロを打った際に一塁ベース上で、かなりきわどいプレイとなり、ビデオ判定が行われるケースです。
日本では、すべてのプレイについて、ビデオ判定は行なわれていませんが、将来的にはメジャーリーグに習って、導入されるのではないかと思います。
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まとめ!
このように、ビデオ判定の導入の経緯などをお伝えしてきました。
今やバレーボールやテニスでも、チャレンジというビデオ判定を導入していることから、
審判は、判定が絶対に間違ってはいけないのではなくて、
きわどいプレイに関しては、正しい判定をするためにビデオ判定を導入することは、よかったのではないかと思います。
今後は、公正で正しい判定をするためにもすべてのプレイについて、ビデオ判定が導入されることを期待しています。
今回は、「プロ野球のビデオ判定がなぜ導入されたのか」などについてお伝えしました。