隠し玉と聞いて、どんなことを想像しますか?
実は、プロ野球において、隠し玉は、今まで何回か行われているのです。
隠し玉は、元読売ジャイアンツの元木大介選手や元横浜ベイスターズ(現在のDeNAベイスターズ)の佐伯貴弘選手や元広島東洋カープの山崎浩司選手などの名手が試みています。
ただ、そこで気になるのが、隠し玉は「ルール上での問題があるのでは?」など疑問が湧いてくると思います。
そこで、今回は、「隠し玉の意味やルール上での扱い」などをできるだけわかりやすく解説していきたいと思います。
隠し玉とは?
(出典:https://middle-edge.jp/)
「隠し玉」とは、
「トリックプレーの一種で、野手が走者に気づかれないように、ボールを隠し、走者が塁を離れた時にアウトにするプレー」
を言います。
実は、この隠し玉の定義的なものがありません。
ですので、「隠し玉」の意味をできるだけ理解しやすいように考えてみました。
もう少し具体的にしてみますと、
①通常ボールをもっているはずのピッチャーがボールをもたず、野手にボールを渡す。
②その野手が、走者に気がつかれないようにボールを隠してもっておきます。
③ピッチャーがボールをもっていると思いこんでいるランナーが、いつも通りリードを取ります。
④ボールを隠しもっていた野手が、ランナーにタッチをします。
そして、隠し玉が成立し、アウトになるということです。
これで、多少理解できたのではないかと思います。
これは、先ほどお伝えしたように、隠し玉は、プロ野球でも何年かに1回あるプレイなのです。
次に、その隠し玉が、「野球のルール上で、反則的な行為に該当しないのか」という問題について、お伝えしたいと思います。
隠し玉は、ルール上、問題ないのか?
(出典:https://middle-edge.jp/)
隠し玉がルール上で、問題がないのかということですが、
実際のところ、全く問題ありません。
ただし、ある一定の状況については、反則行為とみなされます。
その状況は、
ピッチャーがマウンド上で、投球動作をしたり、ピッチャーのプレートをまたぐなど、投球するのではと思われるような紛らわしい行為です。
そういう時は、反則行為とみなされ、「ボーク」と宣告されます。
ちなみに、野球規則の正式なルールでは、
「投手がボールを持たないで、投球板に立つか、これをまたいで立つか、あるいは投球板を離れていて投球するマネをした場合」
このボークの条件に該当します。
ちなみに、投球準備動作もボークに該当します。
この投球準備動作とは、
ピッチャーが、ボールをもっていないのにも関わらず、キャッチャーとサインの交換するなどの動作を言います。
要するに、ピッチャーが、ボールをもっていて、投球するのではと思われるような紛らわしい行為もしてはいけないということです。
それは、ランナーは、そのピッチャーのサイン交換の行為を見て、いつも通りリードを取りますからね。
ですので、紛らわしい行為自体もダメということです。
裏を返せば、そのような紛らわしい行為以外なら、隠し玉をしてもオッケーということです。
ここで、プロ野球での隠し玉の例を見てみましょう。
先ほどお伝えしたように、
2001年の横浜ベイスターズ対読売ジャイアンツの試合で、
ファーストを守っていた佐伯貴弘選手が、清原和博選手がランナーとして1塁に出塁した場面で、
隠し玉を試みて、成功させました。
(出典:https://www.youtube.com/)
また、失敗例としては、
1999年の読売ジャイアンツ対阪神タイガースの試合で、
サードを守っていた元木大介選手が、隠し玉を試みようとしましたが、
ピッチャーの桑田真澄選手がマウンドをまたいていると判断されたために、ボークが宣告され、隠し玉は、幻に終わりました。
このように、プロ野球でも隠し玉は行なわれているようです。
野球の基本的なルールについては、こちらの記事がオススメです。
野球のルールを知らない初心者に!簡単でわかりやすい説明とは?
まとめ!
このように、隠し玉について、理解が深まってきたのではないでしょうか。
まとめてみますと、
隠し玉とは、
「トリックプレーの一種で、野手が走者に気づかれないように、ボールを隠し、走者が塁を離れた時にアウトにするプレー」です。
そして、隠し玉は、ルール上での全く問題無し。
ただし、
ピッチャーがマウンド上で、投球動作をしたり、ピッチャーのプレートをまたぐなど、投球するのではと思われるような紛らわしい行為をすれば、
反則行為とみなされ、「ボーク」が宣告されます。
ですので、スキがあれば、隠し玉をしても大丈夫ということになります。
ちなみに、この隠し玉は2年に1回のプレイと言われています。
ですので、シーズン中で、誰もが隠し玉のことを忘れかけている、重要なその瞬間の時にだけ取っておくのもありですね。
また、次に誰がこの隠し玉をするのかも注目ですね。
今回は、「ピッチャーの隠し玉の意味やルール上での疑問」について、お伝えしてきました。