(出典:http://mainitinetatyou.blog.so-net.ne.jp/)
メジャーリーグでは、「クオリティースタート」や「ハイクオリティースタート」というのが重要視されています。
このクオリティースタートとハイクオリティースタートは、似ているようで厳密には異なります。
そこで、今回は、「クオリティースタート」と「ハイクオリティースタート」の意味や違いについて、
できるだけわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
「クオリティースタート」とは?
「クオリティースタート」とは、
先発ピッチャーが6イニング以上投げ、かつ、自責点3以内に抑えた時に記録されます。
このクオリティースタートは、勝ち負けは、一切関係ありません。
ですから、例えば、
先発ピッチャーが6回を投げて、0対3で負けている場面で降板したとしても、
自責点が3点以内に抑えていれば、クオリティースタートとなります。
また、
先発ピッチャーが6回を投げて、3対4で負けている場面で降板したとしても、
失点は4点ですが、自責点が3点以内であれば、クオリティースタートが記録されます。
ちなみに、失点の意味を簡単に説明しますと、
守備のエラーなど守備のミスによって点数を許してしまった失点を言います。
このようなエラーがらみの失点は、自責点にはなりません。
ここでのポイントは、
①勝ち負けは一切関係ないということ。
②失点ではなくて、自責点が3点以内であること。
ですので、6イニング以上投げた上で、自責点3点以内であれば、どのような状況でマウンドを降りたとしても、クオリティースタートが記録されることになります。
メジャーリーグでは、このクオリティースタートが、先発ピッチャーの一つの指標となっておりまして、
たとえ負けたとしても、クオリティースタートを達成していれば、勝ちに等しいくらいの評価が与えられます。
日本のプロ野球以上に、球数制限に厳しいメジャーリーグでは、
いかに、先発ピッチャーの目安の球数である100球の中で、6イニングを投げ切り、自責点3以内に抑えることができるのかが好投手の条件でもあります。
ですので、どんなにその日の調子が良くても、100球を投げ終えた時点や6イニング以上投げて、100球近い球数であれば、何の躊躇もなく交代が告げられます。
調子が良いときは、少しもったいない気がしますが、
メジャーリーグでは、目先の1試合よりも、次の試合やその先のシーズンでの継続的な好投が求められたり、肩や肘のことを考慮してのことですので、交代は仕方ないのかもしれません。
次に、クオリティースタートと似た、「ハイクオリティースタート」の意味について、お伝えしていきたいと思います。
「ハイクオリティースタート」とは?
(出典:http://blogtag.ameba.jp/detail/)
「ハイクオリティースタート」とは、
先発ピッチャーが、7イニング以上投げ、かつ、自責点2以内に抑えた時に記録されます。
先ほどの「クオリティースタート」と比べると、条件がかなり厳しいことがわかります。
ですので、ハイクオリティースタートを達成するのは、非常に難しいと思われます。
まず、100球の球数制限の中で、7回を投げるのが難しいですし、
自責点2以内に抑えるのも相当難しいです。
それをともに満たさないといけないので、かなりハードルが高いことが言えます。
ちなみに、2016年の田中将大投手の成績でお伝えしますと、
クオリティースタートが、7試合で、
ハイクオリティースタートが、12試合です。
かなり凄いですね。
田中将大投手の2016年の成績が、14勝4敗、防御率3.07だったのですが、
打線の援護がもう少しあれば、あと5勝は勝てていた計算になります。
田中将大投手が来シーズンに何勝できるのか、クオリティースタートを何回記録するのかが、さらに楽しみですね。
まとめ!
このように、「クオリティースタート」と「ハイクオリティースタート」の意味がわかってきたのではないでしょうか。
両者の違いは、
イニング数と自責点の違いです。
クオリティースタートは、6イニング以上で、自責点3以内。
ハイクオリティースタートは、7イニング以上で、自責点2以内。
このように、ハイクオリティースタートは物凄くハードルが高いものになります。
今回は、クオリティースタートとハイクオリティースタートの違いをお伝えしてきました。