(出典:http://matome.naver.jp/)
レッドソックスの上原浩治投手が完全に復活しましたね。
全盛期のように、躍動感があるフォームがよみがえっています。
球速自体は、140キロにも満たないストレートにも関わらず、メジャーリーガーをぶった切る上原投手はホント格好良いですね。
上原投手がこんなに活躍するにも、様々な要因があります。
今回は、復帰後、完全復活した要因について、探ってみたいと思います。
完全復活できた要因とは?
上原投手は、9月5日に復帰して以来、7試合連続で無失点を続けています。(2016年9月24日現在)
上原投手は、3年前のワールドシリーズのシリーズMVPに輝いた時と同じくらいの安定感があります。
ポンポンと簡単にストライクを取って、2、3球でバッターを追い込み、見ている人がわくわくするような投球をしていますね。
こんなにも派手に完全復活できた要因としては、
ストレートの切れが戻ったこと
これが一番大きな要因に違いありません。
それでは、詳しく説明していきたいと思います。
ストレートの切れが戻ったこと
今の上原投手は、138キロほどのストレートで空振りの三振を奪っています。
怪我をする前は、ストレートの切れがもう一つなかったので、
簡単にボールに当てられていましたし、しかも球威がない分、簡単にホームランにされてしまうケースが多かったです。
そもそも、ピッチャーの生命線であるストレートの切れがなくなれば、
バッターからすれば、簡単に攻略できます。
なぜなら、バッターは、狙い球をしっかりと絞らなくてもどんなボールにも対応ができ、簡単に打てるからです。
しかし、今の上原投手は、
スピードガンの表示では、138キロほどしか表示されていませんが、
物凄く切れがあるので、バッターからの体感速度としては、
150キロをはるかに超えていると思います。
自分自身も大学の時に、物凄くストレートに切れのあるピッチャーがいまして、
スピードガンの表示では、135キロくらいしか出ていないにも関わらず、前日に対戦した150キロ近くのストレートを投げるピッチャーと同じくらいの速さに感じました。
先ほどから、「ストレートに切れがある」と何度も言っていますが、
これは、初速と終速の差がないことです。
もう少しわかり易く説明しますと、
「初速と終速の差がない」とは、
ボールを投げた瞬間からキャッチャーミットに収まるまでのスピードの差がないこと
だと考えていただければ良いと思います。
本来、ピッチャーが投げた瞬間は、かなりのスピードが出ていますが、キャッチャーミットに収まるまでに、当たり前ではありますが、必ず勢いがなくなります。
しかし、ストレートの切れのあるピッチャーは、その投げた瞬間からキャッチャーに収まるまで、ボールのスピードがあまり落ちません。
ですから、バッターからの体感速度としては、スピードガンの表示以上に速く感じます。
それが、「ボールに切れがある」と言います。
このように、上原投手のストレートは、物凄く切れがあるため、実際には、スピードガンの表示以上の球威があります。
もう一つ言うならば、上原投手は、躍動感のあるフォームで、バッターにより近いところで、リリースしている(ボールを放している)ので、
バッターからは、スピードガンの表示以上に速く見えているのかもしれません。
まとめ!
上原投手は、そもそもスプリットを中心にピッチングを組み立てているので、ストレートの切れがなければ、スプリットだけを狙い打ちされて、
たまに投げるストレートは怪我の前は、全く切れがなかったので、簡単に打たれるというような、何を投げても打たれてしまうという悪循環に陥っていました。
しかし、復帰後、完全復活できたのは、
ピッチャーの生命線である、ストレートの切れが戻ったことにより、
バッターが狙い球を絞ることができず、
上原投手の魔球と呼ばれる「スプリット」が、かなり活かされ、今の上原投手は無敵の状態になっています。
今の上原投手を見ていると、レッドソックスの守護神にしても良いんじゃないかと思えるくらいの安定感があります。
今後の、ポストシーズンにも上原投手の活躍が見どころだと思いますので、ご注目下さい。